閉眼供養とは
改葬やお墓じまいをする際などには、一般的に閉眼供養を行います。
閉眼供養はお墓の改葬を行う際に僧侶を呼んで現在のお墓の墓石に宿るとされる故人の魂を抜き、墓石をただの石に変える儀式です。
この儀式は仏様の魂をお墓から移すことから「閉眼供養」「魂抜き」とも呼ばれます。
閉眼供養は「遷仏法要」とも言われ、宗派によって意味合いが異なることもあります。たとえば、浄土真宗では閉眼供養に相当する儀式を「遷仏法要」と呼んでいます。
【閉眼供養・魂抜きの準備】
閉眼供養を行う際は家族や親族との話し合いが重要です。
改葬が必要な理由を伝え家族・親族の同意を得ることで、円滑な儀式の進行が図られます。またお墓の工事や日程については石材店との相談を行い詳細を把握し、併せて費用や必要なものについても確認しておきましょう。
閉眼供養の日程は家族親族が立ち会える日を選定することが大切です。家族のスケジュールを調整し参列してもらう日を決めましょう。
【服装】
閉眼供養の際の服装は一般的には喪服を着用する必要はありませんが、地域や宗派によっては喪服を着用することもあるようです。
男性はダークスーツに黒色や紺色のネクタイを合わせ、女性も地味な色合いの服装を選ぶことが一般的です。
【必要なもの】
閉眼供養の際にはお寺・住職とよく相談することが重要です。宗派やお寺によって準備するものは異なりますが一般的には以下のようなものが必要とされます。
- おりん(お経の合間に鳴らす鐘)
- りん棒
- りん布団
- 木魚
- 香炉(線香立て)
- 線香差し
- ローソク立て
- 花立て
- 経机
- ライターやマッチ
- 線香
- ローソク
- 生花(仏花)
- お供え物(故人が好きだったお酒やお菓子)
【費用】
閉眼供養の際には感謝の気持ちを込めてお布施を渡すことが一般的です。地域や宗派によって異なる場合もありますが、おおよそ3万円から10万円程度が相場とされています。閉眼供養に立ち会ってもらう際には、お車代や御膳料として5千円から1万円を準備することも考慮しましょう。
お墓事情は社会の変化とともに変わっていくことが予想されます。
少子高齢化の進展によりお墓の改葬や戒名の変更が増えるかもしれません。そのような場合にも家族との話し合いを大切にし適切な準備をすることが重要です。